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ヨースタイン・ゴルデルさんの『ソフィーの世界』を読みました

日本語訳の初版は1995年なので、私が14歳の時です。この本は読者を14歳以上とされていますので、あの時読むべき本だったのですね。わたしはその頃シャーロック・ホームズに夢中で、あの頃から今のミステリー好きへの道を歩み始めたのでした。

あれから25年経ち、最近友人との話題にこの本の事がでできて、やっと手に取る事ができました。自分に必要な時期に必要な本がやってきてくれるものです。

宗教と哲学について、理解は不十分かもしれませんが、とても学びが多かったです。

宗教は神様目線で、哲学は人間目線で、どちらも世界や人間の在り方を考えているけれど、私は哲学の方が能動的で好みです。あらゆる物をよく観察して、考えて、存在意義を掴んでやる〜〜っていうとこころに、人間って素晴らしいと思えました。

私は信仰のある家で育ち、私も神様の存在を信じています。

神様が創ったこの世界には創造の目的があり、この世界に存在するものはその目的に向かわなければならない。神様から教えられた目的とその方法が教義で、それに沿って人間は生きる。

でも、人間が生きていくためには、それだけでは不十分なのではないでしょうか。なぜなら、神様は目に見えない。一つひとつの出来事に関して神意を伺うことはできない。教義の捉え方に確実性はないからです。

そもそも、神様の存在を信じる事は、根拠や証明を必要としてはいけないものでしょう。ただ信じるのみ。信じて教義を実践し、幸せを感じることが信仰生活の意義です。信じる心に全てがかかっています。だから宗教は、恐ろしいほどの力と脆さを併せ持っているのでしょうね。

私は、神様と人間は親と子のような関係だったらいいなと思います。

私は息子を授かって産んで育てていくなかで、私が私自身の手で出来る事って何もないんだなと、心から感じているのです。ただ生活環境を整えてご飯を食べられるようにしているだけです。もう、息子は一人の人間として育っていっているのです。どうか、自分の人生を自分の納得できるように生きてほしい。そう願い、見守るのみ。そして私も一人の人間として自分の人生を自分の納得できるように生きたいのです。

この世界の仕組みを作ってくれた神様に感謝。共に生きてくれる夫にも感謝、生まれてきてくれた息子にも感謝しています。

人間は、自分たちで考え、皆がそれぞれ幸せになることを神様が望んでくれているといいなぁ。そのための哲学であればいいなぁ。とこの本を読んで思いました。

繰り返し読みたい本が、また一つ増えてしまいまいました。

ABOUT ME
フクミ
本の感想と、日常で感じたことを書いています。 私は今の自分や生活を気に入っています。 文章化することで、幸せがもっと明確になるような気がします。