もしこの世が、苦しみも争いもなく、死の恐怖さえもない世界だったら?それはすばらしい世界なのかな?と考えたことがあります。
漠然と想像してみて、「あり得ないけど、人間が他人に憎しみを抱くこともなく、高望みすることもなく、ただ生まれて死ぬだけの世界なんて、本当にすばらしい世界なのかしら。。。」と思っていた世界が、この本にありました。
この物語はもちろん想像の世界ですが、AIの発達や、ベーシックインカムの構想を考えると、無きにしも非ず。。。
私は、ニュースで悲惨な事件を知るたびに胸が潰れそうになりますが、推理小説や、恨みつらみの小説を読むことも好むし、この矛盾はなにかしらと思う事があります。
パンドラが箱を開けてしまったからこそ、今の人間があります。悪と希望をもったまま、本当の新世界へ到達することは不可能なのでしょうか。