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重松 清 さんの『流星ワゴン』を読みました

親ってプライドとか義務とか責任のせいで、愛をうまく子供に伝えることができない時がある。それが積み重なりすぎちゃって、子供との距離が大きくなってしまうのかな。親子だから分かり合うのが難しい、でももし親と同年代の対等の関係だったら?意外といい友達になれるのかも?

子どもが親になって初めて親の気持ちが分かるっていうのはそういうことなんでしょうね。でも、やっぱりそれでは遅い、もったいないです。最初からお互い尊敬できる関係であったほうがいいに決まっています。

夫とも息子とも、尊敬して協力して生きて行きたい。

このお話では主に、偉大で厳しい父から逃げ、自分の家族形成にも失敗った息子が、自分の人生の一体何が間違っていたかを振り返っています。しかしそもそも、主人公はそこまで悪い人間ではない。なのに、なんだかすごく不幸になってしまいました。

なぜ?

一見前向きな結末。彼そんなに悪い事していないのに、こうなるの?っていう怖さを残して。

主人公は流星ワゴンに乗って過去の重要なポイントに帰ります。真実を知り反省する。過去は変えられないけど、未来に希望をもって現実に帰って行く。未来は変えられる。

わかっている。見たくないものを見なかったり、本当は向き合った方がいいのかも、というちょっとした不安は面倒さに負けてすぐ流れてしまいます。でも、そのちょっとした事が繋がった先の「今」なんだなと思いました。怖い。

せめて後悔しないように。忙しさや面倒さに負けないように。今を大切に生きたい。

ABOUT ME
フクミ
本の感想と、日常で感じたことを書いています。 私は今の自分や生活を気に入っています。 文章化することで、幸せがもっと明確になるような気がします。