きりこの容姿について丁寧に描写してあるけれど、どうしても想像しきれません。とんでもないブスだということです。私は登場人物をハッキリ想像して物語を読むタイプで、主人公がこんなにぼんやりしたままなのは珍しいことでした。読みながら“ふりんふりんのフリルのついたワンピース“を着たマシュマロみたいなもののままでした。
ともかく、容姿も中身も自分の生きてきた全てをひっくるめて自分で、自分を大事に出来るのは自分しかないという事をとことん考えさせられました。
ブスと性交と猫。
その切り口と表現が面白くて、ちょっと泣ける。
あと、やっぱりきりこの両親の愛情も、ある意味原因であり、支えであるところがとてもよかった。